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Mar 18, 2017

ピナ・バウシュで踊る

(ちょっとーここネコブログじゃなかったのー? )

まぁまぁ、だって今月は観たいダンスの公演がメジロ押しなんですよ!

なかでも飼い主がパリ・オペラ座に続いて楽しみにしていたのが

ドイツはヴッパタール舞踊団のピナ・バウシュ「カーネーション-NELKEN」です!

日本での上演は28年ぶりとのことですが、世界各地では時々上演されているため短い映像やスチール写真をたびたび目にしており、

その敷きつめられたカーネーションのフォトジェニックさで、ずーーーっと観たいと恋焦がれていました。

しかし世界に広がるピナ・バウシュの熱狂的なファンにより、チケットはどこもあっという間にソールドアウト。

ちょうど2015年の初夏にパリに行ったときも、偶然この「カーネーション-NELKEN」がシャトレ劇場で上演しており

直前に知ってチケットを手に入れようとしましたが、見事にソールドアウトで当日券もまったく手に入らず。

友人からピナの公演を甘く見ていると諭された次第です・・・。

日本でも、たいていのコンテポラリー作品の公演はわりと直前でもチケットが手に入ることが多いのですが

ピナの演目はどれも他にくらべて圧倒的に人気でほぼ完売するため、

今回のチケット発売はかなりの気合いを入れて発売時間に正座してゲットしました。(やはり発売すぐで全公演完売なり)

気合い入れすぎてあれこれ手を打ったため、よぶんなチケット何枚も買っちゃったのですが

それもふだんそれほどダンスを観ない友人たちにもホイホイお嫁入りしていきましたよ。おそるべしピナ人気!

さて恨み節みたいな前置きが長くなりましたが、そんな中で与野本町のさいたま芸術劇場です。

平日夜にこの都心からも遠く(しかも最寄りの駅からも遠い・・・)、

自宅からは1都2県にまたがっての移動を余儀なくされる劇場=でもホントに素敵な公演をたくさんやるんです=に行ってまいりました。

会場に入ると、前評判通りしきつめられたカーネーションが撮影可です。

キャーキャー♡期待値がますます高まりますー。

ドレスを着た女性たちとスーツを着た男性たちが、一面のカーネーション畑でじぶんの人生を語り、踊る。

生きていく上では楽しいことも、つらいことも、理不尽なことも、たくさんあるけど、

じぶんの原点を見つめだいじなものをわかっていれば大丈夫、そんな気持ちにさせられた

ピナの人間愛ダンサーへの愛情にあふれた演目。

またそんな流れの終盤では観客もダンサーの呼びかけでカンタンな振りをいっしょに踊る

それがなんだかとても自然で、ものすごく気持ちがあたたかくなりました。

そして特筆すべきはこの中のダイアローグがすべて日本語で行われることです!

韓国では韓国語でやるそうですし、上演する国に合わせてそのセリフをすべて覚えるのはそうとう準備が大変なはず。

演劇とはちがいますが、ちょっとしたアイロニーやら理不尽さなどがちゃんとセリフで伝わるかはポイントになってくるので

発音もけっこう大事だと思うし、すごいなーと感心しましたよー。

(さいたま芸術劇場HPより)

前回のKONTAKTHOFを諸事情で行かれず、だいぶひさしぶりにヴッパタール舞踊団を見たら

けっこう若いひとがたくさんいて、ダンサーの世代交代が進んでいました。

でもやっぱり超ダイバーシティなメンバーはピナ亡き後も彼女の現す世界そのもの

今回のカーネーションにはでっかいシェパードも4頭出演するのですが、これまた4頭4様

舞台上で起こることにビビって逃げ出したがる、ひたすら吠えて立ち向かう、何が起ころうともまったく動じない、

トレーナーとアイコンタクトをし続ける、など演出かと思うような性格の違いだったんです。

偶然でしょうけど、生きているものはみな多様であるってメッセージなのかと思ってしまいましたww。

まだ今日と明日公演がありますが、わたしが次に彼らの世界観にふれるのはいつになるかな。

(ネコにだって演技力が必要なの。こんなふうに甘えてあげてるんだから・・・)

Mar 14, 2017

パリ・オペラ座来日

今日はネコ濃度低めです。

(上野の東京文化会館大ホール・ホワイエのモニター)

さて飼い主、世界最高峰といわれるパリ・オペラ座バレエ団の、約3年に一回のお引っ越し公演、

今回は「ラ・シルフィード」「グラン・ガラ」の演目中・3公演分のチケットをにぎりしめて行ってまいりましたっっ!

もうひさしぶりにこんな高い公演チケット、しかもS席奮発したからにはリキんでもしかたあるまい・・・。

19世紀、ヨーロッパを席巻したロマン主義の潮流のなか、パリ・オペラ座初演の「ラ・シルフィード」は

空気の精のお話でロマンティック・バレエの代表作と言われています。

白いロマンチックチュチュを着たふわふわの妖精さんたちがたくさん出て来る演目で、

パリ・オペラ座ならではの丁寧で繊細な足さばきに優美なポールドブラ、細部まで凝った衣装・・・(話自体はつまらないのw)

そのうえ、まさに清純で甘美な妖精そのもののエトワール、ミリアム・ウルド=ブラームと

この世の万有引力の理にさからって宙に浮かぶかのような、踊りの申し子マチアス・エイマンの組み合わせは

極東の島国で日々地味に暮らす一市民のわたしをたいそうな夢見心地にしてくれました。

(スカートフワフワです。パンフレットより)

たいしてガラ公演とは白鳥の湖などのように1〜3幕までの物語になっておらず、

いろんな演目のいくつかのシーンを幕の内弁当みたいに見せまくる公演であります(かなりざっくりした説明)

ちなみにガラとは祝祭とか公的なパーティーを意味するフランス語なんですって(wikiより)。

中でも、初めて見たナタリー・ポートマンの夫としても有名な振付家、前パリ・オペラ座芸術監督である

バンジャマン・ミルピエの「ダフニスとクロエ」

かのダニエル・ビュランの印象的な幾何形体(◯と△と◇とも言います)の背景が離れたり重なったりすることで

ストーリーもあらわす興味深い演目で、オーケストラ+眠気を誘うと評判のナマの合唱つきです。

とっても賛否両論のある演目でしたが、舞台美術や音楽などの要素も相まってわたしはけっこう好きだと思ったんですよね。

ここで現芸術監督であるオレリー・デュポンがオペラ座引退後ふたたびバレエ団の舞台に立ったのですが、

オーラ・技術ともエトワール時代と少しも変わらない様子に感嘆しました。

(パリ・オペラ座HPより)

まったく踊りというものは同じ演目でもダンサーの個性によって、流れる音楽の種類まで違って聞こえるくらいですが

どの演目もベテランからフレッシュなエトワールをはじめ、

ほんとうにさまざまなダンサーの良さを認識・堪能出来た素晴らしい公演でした。

あー またパリに見に行きたいなぁー

(また行くの?人間って大変そうだねー・・・ジョニー眠い)

Mar 6, 2015

Love morning & LAC

IMG_0305

仔猫時代はこーんな無邪気な寝姿を見せていたジョニハモ。

恋人たちの朝2

今やこんなにデッカくなりました。

仔猫のころほどではありませんが、相変わらずなかよくくっついていて・・・

というか、ちょっとまるで恋人の朝みたいじゃないの???

と、この瞬間ドキドキしていた飼い主ですw。なんせ兄妹ですからっ。

しかしネコってほんとに撮る角度で見え方全然変わりますねー。これは妙にオトナっぽい。

photo 4

さて踊るネコつかい、先週は年明け初めての全幕バレエを観に行ってきましたー。

振付家マイヨー率いるモンテカルロバレエ団の”LAC-白鳥の湖-“です。

マイヨーの新解釈による白鳥は彼の他の作品同様、古典クラシックではなく

非常に力強いコンテンポラリーな舞台でした。

マイヨーのミューズであったベルニス・コピエテルスが昨年末引退してしまったので、

お目当てのダンサーを失っていた私ですが、

このアグレッシブでアクロバティックな振付をバタバタさせることなく

踊りこなすファーストキャストたちに、あらためて心奪われました。

Henk-Van-Cauwenbergh-Bernic

(ベルニス様 via:dansportalen.se/photo: Henk Van Cauwenbergh)

その中に、近年の日本人受賞者続出によってすっかり全国的に有名になったローザンヌで

2年前に入賞した加藤三希央くんが、王子の友人役で大抜擢されておりました。

テクニック・表現力ともにすばらしくとても学校を出てまだ半年あまりとは思えない、

堂々としたその舞台姿に、アンタ親ですか?とばかりに涙ぐみそうになった私。

彼はお父さんが歌手の狩人(兄)だったことでも有名なのですが、

りっぱなこの姿に号泣ものだったことでしょう・・・。

この舞台に感動して2日後にセカンドキャストも観に行ったのですが、

こちらは振付に振り回されてる感がちょっとあってもうひとつだったかも。

思わず途中ウトウトしてしまいました(^_^;)。

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