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Jul 14, 2017

髑髏城の7人 season鳥

お暑い毎日が続きますが、朝晩にはまだ涼しい風が吹いているジョニハモ地方。

寝苦しい夜がやって来る前のちょっといい季節です。

いまはむしろこの方のおかげで朝寝てられなくてツラいんですが。

この季節はさらに朝早くてホントツラいです。

(なにかモンダイ?)

朝5時はツラいんだよ、わかってるかな?

(だっておなかがすくじゃない!)

いいから顔あらって目ヤニとりなさいね。

ニャンコアラームと寝苦しさのダブルパンチで

寝不足の季節がやってくるのはもうすぐ・・・ひぃぃ

それはともかく、今日の舞台はコチラ。

今月は純粋なダンスよりちょっと演劇よりカモです。

劇団☆新感線、髑髏城の七人 season鳥

まだ19:00でも明るい今日この頃、ゆりかもめから見える景色を眺めながら

飼い主にとってさいたま芸術劇場に匹敵するめんどくさい劇場に行ってまいりました。

最寄りの駅はなにかと話題の豊洲の市場前。遠いんですよこれが・・・

STAGE AROUND TOKYO、 TBSによる360°回転する客席がウリの特設劇場です。

“周囲を取り囲む360度全てに展開されるステージ、

その中心に巨大な円形の観客席を配置。

巨大なお盆に乗った観客席、それ自身が回転しながら、

舞台、映像、音楽、照明、全てが画期的な方法で融合することで、

これまでにない感覚を体験させてくれるアジア初の没入型エンターテインメント施設”

http://www.tbs.co.jp/stagearound/theater/

とのことで、3月にオープンしたばかりのこの劇場で行われる演出にも興味があったため

ふだん演劇にはあまり手をのばさないのですが、チケットをとりました。

オンライン上の様子から察するに現代歌舞伎ぽいようですし。

(歌舞伎以外の演劇あんまり得意じゃないんですよ・・・セリフが苦手なの)

そんなこともあり髑髏城の七人は劇団☆新感線の大人気演目

1990年の初演から7年ごとに趣向を変えて再演をくり返してることも知らず、

はたして当日になってあわててストーリーを調べたギリギリスです。

設定は織田信長の死から8年後の関東が舞台で、かつての信長公に仕えた者たちを

軸にストーリーが展開していきますが、ざっくりとした史実を知っていれば

髑髏城のストーリー自体をそんなに知らなくても大丈夫でしたね。

いやしかし舞台転換がホントにぐるぐる客席が回ることと

プロジェクションで展開していくんですよ。

ほぼ45°ごとに舞台は転換しているようで、プロジェクションのスクリーンもかねたトビラが開き

次のシーンへと移っていくのですが、音響もふくめそうとうな迫力です!

ただ、ぐるぐるするうちにだんだん乗り物酔い的なめまいが起きそうに・・・

上下左右に舞台が展開するさまは、ある種ディズニーランド的

ものすごく新しい技術が使われてる感じはないんですけど

舞台演出的に非常にイマの時代あって、かなり楽しみました。

そうだ、アレです、あの乗り物酔い的なのスター・ツアーズだわ。

常日頃、ダンスオタクが集う公演を見に行くことが多いので

なかにはコアな新感線ファンぽいひともいますが

客層も老若男女タイプもバラエティにとんでいて見てておもしろかったですねぇ。

上演時間が休憩入れて3時間半とやや長いのですけど、

家族でも楽しめる演目だなぁと思います。

で、TVでおなじみの役者さんから舞台がメインの方々まで

個性豊かなキャストでしたけれど、飼い主的にはなんといっても

森山未來です!

および彼の演じる天魔王ぶっちぎりに印象深くって、もう

もともと人気の役者さんですけど、シェルカウイの舞台に出たり文化庁から派遣されて

イスラエルのインバル・ピント&アブシャロム・ポラックカンパニーへいくなどしたころから

彼に対してダンサーとしての興味がわいたくらいなので、

いわゆる演技している姿を見たことがありませんでした。

いや、しかしすごいですわー・・・彼のパフォーマーとしての底力を感じました。

あの表情!あの声!!

憑依するってこういうことなのね・・・って

北島マヤを観た観客みたいな感想です。ものすごいガラスの仮面っぷりです

立ち回りにいたってはもうダンスですね、これは。

キレ味よくてキャラクターにピッタリでした。

そう演出的にも全体的にマンガ的なドラマチックさを感じるところが

幅広い層にウケそうな要因でもありますね。

 

阿部サダヲ、池田成志、松雪泰子などはTVで見る姿とは違う骨太感が良かったし、

ぜんぜん今まで知らなかった早乙女太一くんも

少年のころから舞台で女形として鳴らしたというだけあって素晴らしく官能的

ストーリーはとてもわかりやすく、でも大人にも楽しめる深さもちゃんとアリ

個人的には再演で追加されたというラストはちょっと冗長感出ちゃったかな、と思いましたけど、

ぐるぐる回る大規模な演出のおかげでカーテンコールも新鮮で、

たまにはこういう舞台観るのもいいです、オススメです!

あ、席はやっぱりS席がいいですよ。

演劇としてはかなり大きな会場なのであんまり遠くて

双眼鏡でしか表情などが見えないのはちょっともったいないなって思って。

このイキオイで松山ケンイチと向井理見たさに9月からのseason風を観るか悩み中・・・。

(あいかわらずキリないわねー)

ハモンさん、目ヤニがまだですよ。

Jul 10, 2017

首藤康之×CAVA「レニングラード・ホテル」

日中はいよいよたいへんな暑さになってきて、

おネコさまからもクーラーは常時稼働を要求される季節

おかげでハモンさんも今のところ体調を崩さず、やや量は減ったものの良く食べ、

元気にシッポをふくらませて駆け回ったりしております。

ガツガツガツガツガツ・・・・・

ダダダダダダダダダダダダダダ!!!!!!

食べたら出す!(すみません・・・ネコ飼いならわかりますよねw)

このくらいのシッポの子もたくさんいるでしょうけど、

我が家の細身アビシニアンにしてはタヌキ級のシッポなり。

(あついわねー・・・)のっかられてるコッチも暑いよ!

さて、そんな暑い日曜日、飼い主はひんやーーーりしたスパイラルホールにて

ユーモラスだけど、ひんやーーーりした舞台を観てきました。

首藤康之×CAVA「レニングラード・ホテル」。

そとは灼熱の太陽の中、はじまった舞台は登場人物が厚手のコート着て登場した時点で

すでに異次元感がハンパなく、一気にそっちの世界にもってかれたことを考えると

この季節設定、とても効果的だなぁと思ったんでした。

いやしかしクーラー効き過ぎでほんと寒かったです、コレも演出なの???

で、東京バレエ団時代から、ずっと独特の存在感がとても好きな首藤さんです。

ドン・キホーテのエスパーダ(闘牛士ね)とかやってても、

どこか孤独感があるカリスマティックなたたずまいは

クラシックよりコンテンポラリーダンスの方にその良さが生きていたように思いますが、

退団してからはいろんなカテゴリーの人たちとコラボし続けています。

以前、首藤さんが共演したカンパニーデラシネラの「空白に落ちた男」を観た時

ユーモアのあるちょっと不条理劇的なパフォーマンスにおいて、

ダンス、パントマイム、演劇(セリフはないけど)の境目を自由に行き来する中、

孤高といえる美しいラインによって生み出されるムーブメントが

他の出演者とのいい意味でのコントラストをつくり、

キャラクターを際立たせることに成功している様子がとてもよかったのですが、

今回のCAVAとの競演はそのときの感覚に非常に近かったんじゃないかなーと。

と、念のため調べてみたら 作・演出の丸山和彰さんは「空白に落ちた男」で

首藤さんと共演していたんですねー

なるほどなるほど。

首藤さんが座長感強かったですけど、ホテルの設定という良さもあって

CAVAメンバーの豊かな個性も生かされ、

シンプルな設定なのにすごくバラエティ感がある。

また客席が舞台の3方向を囲むように設置されていたため、

視覚的な立体感の作り方もとてもおもしろかったです。

全体はわりとわかりやすい話で作られていたので

チラホラいた小学生くらいのこどもたちもみんな身を乗り出して見ていました!

あ、大人は身を乗り出して観劇してはなりませぬ、

こどもはちいさいから迷惑になりませんけどね。

 

Jul 6, 2017

ブリューゲル展のモンスター&バレエ

毎度おなじみ肩乗りハモンです。

暑さにも慣れたみたいで食欲復活、日々ガツガツ食べています。

(なによぅ、モンクある?)

いえいえ、元気で何より・・・我が家のちびっこモンスター健在なり。

先日すべりこみでブリューゲルの代表作バベルを基軸にした展覧会を観に

上野の東京都美術館行ってきました。

とはいえ、ブリューゲル展って銘打ってますが

もっぱらオランダのこの時代の美術と宗教と人々の暮らしと、って感じの展覧会です。

(ブリューゲル「バベルの塔」展公式HPより)

こちらはブリューゲルの最高傑作と名高いバベルの塔

建築自体の精密さ、圧倒的なスケール感に対して、

ここに描かれたコメ粒、いやゴマ粒ほどの人々が

作業したりふつうに暮らしたりしている様子が細かに描かれているのがスゴイ!らしい。

いやーコメ粒に絵を描くカテゴリーの人ですよ、この人は。

旧約聖書の一節により表現されるバベルの塔は

なにかと人が神の怒りをかった部分が強調されることが多いなかで、

ブリューゲルのバベルは、建設にたずさわる人々の様子に

ある種の希望を感じられるのがいいんだろうなと思いました。

しかしこれらを肉眼で見るのはホントにキツかったッスーーー(ローガンか・・・)。

もうひとりのお目当てだった、ブリューゲルに影響をあたえた奇想の画家

ヒエロニムス・ボスをはじめ、どの絵もちいさいのに細かくてツラかった。

バベルは拡大された出力が会場の何カ所にも貼られていたので

ようやくそのことを見ることが出来ましたけど、ちゃんと双眼鏡などもってきてる人がいて

事前リサーチを怠ったことをはげしく後悔しました・・・。

ところでアメリカから帰省中の12才の姪っ子を連れて行ったのですが、

都の美術館ってどこも中学生まではタダなんですね!

ニャンコと大人としか暮らしていないから知らなかったわぁ。

バベルもさることながら、今回の飼い主のお目当てはブリューゲルが描いた

おびただしいモンスターたちを見ること。かなり気が狂っていて楽しいです。

細かいところにヘンな生きものがいるのを探すのも楽しく

姪っ子との鑑賞にはうってつけだったかもしれません。

(metmuseum.orgより)

今回は我が家の増殖していく図録たちにそろそろ困りはじめたので、

図録は購入せず、大判のハンカチとして使えそうなバンダナや↓

↓ペーパーナプキンなどを購入して持ち帰り

このモンスターたちを愛でることにいたしましたよー。

 

また、もともとブリューゲル展に行くキッカケとなったのは

この画家のヒグチユウコさんのブリューゲルオマージュな作品たちを見て

あらためてオリジナルを見たくなったからであります。

(YUKO HIGUCHI BABEL作品集より)

彼女独特のシュールファンタジーなモンスターがあちこちにいて楽しいんですわ。

(YUKO HIGUCHI BABEL作品集より)

↑彼女のオリジナルのひとつ目くんネコのギュスターブくんなどが

ところせましとあふれかえっているのに、

印象はブリューゲルの絵の佇まいがキッチリのこっているところが

何回見てもあきずに興味深くて好きなんですー。

↑こちらはブリューゲルの元作品。コッチの方がむしろアッサリ見える(pinterestより)

ヒグチさんの方がだいぶクドいです。このクドさが好きです。

(YUKO HIGUCHI BABEL作品集より)

こちらもクドいですね。好きです。

ネコモンスターのギュスターブくん、好きです。

(YUKO HIGUCHI BABEL作品集より)

あれ?ブリューゲルの展覧会に行った話のはずが

ヒグチさんへの好きっぷりで終わってしまいました・・・。

彼女の絵を見ていると安野光雅さんの描く不思議な絵本が好きだった

こどものころを思い出すからかもしれません。

(http://www.city.hirosaki.aomori.jpより)

シュール好きな姪っ子にも、ブリューゲル、夏のいい思い出になっているといいなぁ。

鑑賞のあとは、ふたりで上野公園でたこ焼き食べて

東京文化会館で東京バレエ団の「バヤデール」見て、上野公園めぐり満喫〜。

ここのバヤデール、マカロワ版でストーリーの語られ方もいいし、

衣装は細部も凝ってて素敵だし、群舞も静謐でそろっていて好きなんですよ。

しかも今回のゲストはぐうぜんにもオランダ国立バレエ団からやってきた、

イケメンダンサー、ダニエル・カマルゴくんでした。苦悩の表情もステキ。

が・・・姪はほぼ半分爆睡してました。ライティング暗かったからかな(涙)

Jun 8, 2017

勅使川原三郎「Absolute Zero」に思う

ジョニー! ジョニー!!!

(あー またうるさいのが来た・・・ねむいのに・・・)

孫のごとくジョニーを溺愛してくれている義父母のところから

なかなか我が家に帰れなくなっているジョニーさん。

ニャンコは本来1匹で飼われるほうが良いと言う話も聞くので

この方がいいのか迷うところではありますが・・・

義両親家に行ってはジョニー可愛いなぁと親バカ炸裂中〜。

ハモンにくらべると、鼻チューすぐしてくれるのもたまらんです(*^_^*)

男の子は甘えん坊なのよね。

(このソファはオレ様専用なんですぜ。キリ)

さてさて、先週は勅使川原三郎「Absolute Zero」のひさしぶりの再演を

世田谷パブリックシアターで観てきたのでその雑感を。なんとこの再演、約20年ぶりだそう。

今やつるつるアタマが強烈だけど、髪の毛フサフサだったころからの

長年の勅使川原さんファンの飼い主ですが、

そもそも「過去にまったく観たことのない、斬新なボキャブラリーで構成されたダンス」

というものを観たのは彼の舞台が初めてだったので

生まれたヒナが最初に見たものを親と思うがごとく、

崇拝しているのでありました。

だってそれまではクラシックバレエと、80年代なジャズダンスや

マイケルが踊るダンスが「ダンス」で、舞踏も見たことなかったしね・・・。

(なつかしすぎる髪の毛と舞踏を感じる白塗り時代。CINRA.NETより)

近年はあまりの多作ぶりに全公演を追いきれなくなっていますけど、

なるべく活動を見守り続けたいなと思う人です!

90年前後あたりから2000年代はじめごろまでの勅使川原さんは

人間の内部に渦巻くものをマグマのように内部でフツフツさせているようで、

ちょっと異形のモノ感の強さも感じさせているのが大きな魅力でした。

それがここ10年くらいはシンプルに自身をさらけ出すようなライブ感が強くなっているようで、

精神性の高さが強く感じられ、それがムーブメントに反映されているように思います。

昔のある種のイキオイは失われたけど代わりに透明感のある輝くものを得た、そんな感じでしょうか。

また、パートナーの佐東利穂子さんの切れ味の良いムーブメントは実に人間くさくない

異次元感はあるんですけどアングラっぽさが全くないんですよねー。

それが勅使川原さんにも影響して相乗効果を生んでるのかな。

自身も長く踊りながら活動している振付家の軌跡を観る楽しみですねー。

飼い主もそれを感じられる境地に入ってきたのかと感慨深いですわ。

あいかわらず前置き長いですが、そんな勅使川原さんが20年たって再び見せてくれた舞台。

正直20年前の記憶はそうとうにおぼろげでしたが、

”あーこういうシークエンスあったなー”となつかしく思い出しつつ観ていました。

とはいえ当然ダンサーが違えば印象も変わるもので、勅使川原さんも動きの質が変わっているし、

宮田佳さんと佐東利穂子さんもぜんぜんダンスの質が違うってところから

新作を観ている感覚が強かったですね。

前述したとおり、ムーブメントを通した精神性の高さがヒシヒシと伝わってきて

存在に透明感磨かれた何かを感じさせるのは、

バレエで言ったら、ロパートキナの踊るダイヤモンドを観ている時のような気持ちに。

結構な時間、音もなく微動だにしないシーンがあったのですが、

みんな息をつめて見守ってるのも印象的で、

その磨かれた何かが表出してくるのを待っているかのようでした。

(世田谷パブリックシアター サイトより)

(世田谷パブリックシアター サイトより)

(世田谷パブリックシアター サイトより)

上の写真とくらべて、こちらは「Absolute Zero」初演のころの勅使川原さん。

すでにつるつるだけどやっぱり若いわーーー、といっても40代前半のハズだけど。

でも、今60過ぎてもまったくそれを感じさせないパフォーマンス、ちょっと人智を超えていて

やっぱり彼は人間じゃないのかもしれませんw。

つぎの勅使川原公演は8月の東京芸術劇場に行く予定。

ここのところ佐東さんとのDuoがほとんどだったけど

5人でのアンサンブルが観られそうなので、とっても楽しみだなー!

May 29, 2017

ローザス「Fase」「Vortex Temporum」

(クンクン、あんまり美味しそうなにおいがしないわね・・・)

それはイチゴスムージーだよー

イチゴの時期も終了ですが、お安くなってくるとしょっちゅうつくってたスムージー。

このときは、ぜいたくにあまおうを使ってみました。キングオブイチゴ、あまおうです

さすが、やっぱり甘くておいし〜〜〜かったです。

 

さて、あまりにもイマサラですが

今月の飼い主的ダンスの目玉だったローザスの公演の自分メモをサクッと記しておきます。

まぁ半年前のキューバの話を書いていたくらいですからね、同じ月なら誤差みたいなもんですよね。

ローザスは振付家アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル率いるベルギーを代表するダンスカンパニー。

”1989年の初来日以来、その特徴ある振付、美しくも鋭敏なダンス、音楽と身体運動の関係を

様々な角度から徹底的に分析し構築する創作姿勢などで、

日本においても、ダンスファンのみならず、多くの人達を魅了し、

また刺激を与え続けている「ローザス」。”(東京芸術劇場HPより)

今回の来日ではひさびさに振付家本人が初期の代表作「FASE」を踊る、とあって

ダンスファンからは熱い注目を浴び、チケットも完売。

今まで彼女の振付作品はいくつか見てきましたが、本人が踊るのを観るのは飼い主にとっても初めてのこと。

現代のミニマルミュージックの巨匠、スティーブ・ライヒの音楽を

可視化するケースマイケルの振付は

まさに音楽と身体運動の関係を提示してくれていました。

(PHOTO:東京芸術劇場HPより)

FASEは4つの曲とともに展開されました。

そのひとつPIANO PHASE。

シンクロしていたふたりの踊りがほんの少しのズレから大きなズレへと発展するが、

また少しずつもどっていく。またふたりの影も光の方向が変わることによって

2人が増幅したり、一致したり、離れたり。2人だけの関係以上のものを描いていました。

人間の関係性を哲学的に象徴的にあらわしているようで考えさせられ、すごくよかったです!

(PHOTO:東京芸術劇場HPより)

「COME OUT」「VAIOLIN PHASE」「CLAPPING MUSIC」と続くのですが、

いやー、振付家が踊るってこういうことなのかーーーと思いました。

ケースマイケルさん、とにかく自身の振付の中でのその自由さ、ハンパなかったです。

今まで彼女のつくる舞台とダンサーからはある種のストイックさを感じていたんだけど、

すごくいきいきとしたライブ感を感じましたねー。

もうひとつ、FASEの他に持ってきた新作「Vortex Temporum」。

こちらなんというか衝撃的でした。

探求やまない芸術家のアタマの中をのぞかせてもらったような気持ちです。

タイトルのごとく、ダンサーもぐるぐる

ミュージシャンであるイクトゥスのメンバーもぐるぐる

ピアノまでぐるぐる回ってます。

(PHOTO:東京芸術劇場HPより)

(PHOTO:東京芸術劇場HPより)

また、個々があつまってきたかと思ったら離れていったり、時には爆発したり。

やがて大きなうねりとなり、その様子はまるで小宇宙を見るかのようでした!

見終わった読後感としては、

音とパフォーマンスをつかった現代美術のインスタレーションを観たような気分。

しかし、このニャンコ並みの脳みそがすべて受け止めきれたとはとても思えません。

また機会があればもう一度観直したいと思いました。

(ちょっと失礼しちゃうわね、いっしょにしないでよ)

ハイハイ、ですよねー

ニャンコの方が頭いいよね、絶対。

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